Keiko Sasaoka/笹岡啓子
「SHORELINE 13 — 香取海」
Keiko Sasaoka/笹岡啓子
「SHORELINE 13 — 香取海」
¥300
〈Content〉
笹岡啓子は2011年4月以降、東日本大震災の被害に見舞われた三陸沿岸地域と阿武隈山地の村々を撮影してきました。2012年からは「Difference 3.11」と題した展覧会と、B5判小冊子『Remembrance』(KULA)の刊行を始め、2013年12月に計41号で終刊しました。震災から5年目を迎え、笹岡は新たな小冊子シリーズ『SHORELINE』(KULA)の刊行をスタートさせます。2014年以降の三陸、福島の被災地域を中心に、日本各地の海岸線や海の記憶をもつさまざまな地域を交え、順次刊行される予定です。
大きな災害から個々の復興へと向かう現在進行形の場所に、笹岡は撮ることで向き合ってきました。一方で、活動の最初期からのテーマである海岸線や火山など、地勢や地表が刻むその土地の過去や経過にも関心を寄せてきました。『SHORELINE』は、時制を超えた「地続きの海」を現在の地形から辿り、連ねていく試みでもあるのです。
琵琶湖に次ぐ面積を誇る霞ヶ浦は、かつて近隣の印旛沼などとつながって「香取海(かとりのうみ)」と呼ばれた大きな内海でした。縄文海進により関東平野へ湾入してできた遠浅の香取海は、波靜かな入り江が連なり、縄文時代の人々にとって自然の宝庫だったといいます。江戸時代の利根川東遷事業により土砂が堆積して湖となりましたが、現在でも多くの釣り人が訪れ、独特の水郷景観を有しています。
笹岡啓子「SHORELINE 13 — 香取海(かとりのうみ)」
B5判変型/8+1頁/カラー
発行者:笹岡啓子
発行:KULA
発行日:2015年10月
定価:300円 (税込)
SHORELINE 13: Katorinoumi(Sea of Katori)
Publish date: October, 2015 / 8+1 pages, Booklet, color
price: 300 yen (tax included)