photographers’ gallery 企画
“増山たづ子 ミナシマイのあとに” 2015/08/26 - 2015/09/27 12:00 - 20:00 会期中無休 / DAILY OPEN

11979 年
1979 年

この度、photographers’ galleryでは企画展「増山たづ子 ミナシマイのあとに」展を開催する運びとなりました。2013年にIZU PHOTO MUSEUM(静岡)において開催され、好評を博した展覧会「増山たづ子 すべて写真になる日まで」を担当した小原真史氏をキュレーターに迎え、同展で出品作およびプロジェクションとともに再構成されるあらたな展覧となります。村の「ミナシマイ(終わり)」のあとに遺された写真をぜひご高覧ください。

会場:photographers’ gallery、KULA PHOTO GALLERY
共催:増山たづ子の遺志を継ぐ館 協力:IZU PHOTO MUSEUM

※9月27日最終日はトークイベント開催のため、13時半〜16時頃までは展覧いただけません。予めご了承ください。

《揖斐(いび)川の最上流部にあたる岐阜県徳山村にダム計画が持ち上がったのは一九五七年のことでした。村を水没させる徳山ダム計画が一九七七年に本格化すると、農業の傍ら民宿を営んでいた一人の女性が村の写真を撮りはじめました。後に「カメラばあちゃん」と呼ばれる増山たづ子です。戦争で夫と弟を失った増山は「国が一度やろうと思ったことは、戦争もダムも必ずやる」と思い、せめて残せるものを残そうと六〇歳を過ぎてはじめてカメラを手にしました。
(…)二九年間で撮影された写真は約一〇万カット、六〇〇冊もののアルバムになりました。在りし日の徳山村を伝えるこれらの写真は現在、岐阜県の「増山たづ子の遺志を継ぐ館」に保管されています。
二〇一一年の東日本大震災とそれにともなう原発事故によって都市部と地方との非対称な関係性が露わになり、いまも故郷を追われて生活を続ける人々は少なくありません。近代化と戦後の高度経済成長のひとつの帰結として徳山ダムを捉え直す時、増山が遺した写真はよりいっそうのアクチュアリティをともなってわれわれのものに届くのではないでしょうか。》
──小原真史、野部博子「はじめに」より、小原・野部編『増山たづ子 すべて写真になる日まで』(IZU PHOTO MUSEUM、2014年)

▼参考写真 : IZU PHOTO MUSEUMでの展示風景(2013年)

IZU-028
IZU-024


【増山たづ子関連年譜】
1917年 岐阜県徳山村(現・揖斐川町)戸入生まれ。
1936年 同じ村の増山徳治郎と結婚。のちに一女一男をもうける。
1945年 夫・徳治郎、ビルマのインパール作戦に動員され、行方不明となる。
1957年 徳山ダム計画が立ち上がる。
1973年 徳山ダムを盛り込んだ木曽川水系水資源開発基本計画決定。この頃村の生活音等の録音を始める。
1977年 徳山ダム計画が本格化し、ピッカリコニカで写真を撮り始める。
1983年 徳山村を舞台にした映画「ふるさと」(監督:神山征二郎)に出演。最初の写真集『故郷──私の徳山 村写真日記』を出版。
1984年 エイボン功績賞を受賞。
1985年 離村。岐阜市内に転居。
1987年 4月、徳山村廃村、藤橋村に編入。
2000年 徳山ダム本体工事着工。
2003年 岐阜地裁が事業認定取り消し訴訟を棄却。
2006年3月、88歳で死去。9月、徳山ダムの試験湛水が始まり、旧徳山村跡地が水没。
2008年5月、徳山ダム完成。
【著書】
『故郷──私の徳山村写真日記』(じゃこめてい出版、1983年)
『ふるさとの転居通知』(情報センター出版局、1985年)『ありがとう徳山村』(影書房、1987年)
『まっ黒けの話』話者:増山たづ子、編者:鈴木暹(影書房、1993年)
『増山たづ子 徳山村写真全記録』(影書房、1997年)ほか。

【CD】
『ダムに沈む昔話の世界 たぁばぁちゃんの昔がたり』第1集・第2集、企画構成:野部博子(インテグラ・ジャパン、2000年・2002年)


1986年6月1日
1986年6月1日
入学式。中西清くんのピカピカの一年生。お母さんも。1982年4月6日
入学式。中西清くんのピカピカの一年生。お母さんも。1982年4月6日
本郷の豆腐屋さん。「ターできたてやが、おから持って行かんか。具を入れるとうまいど」。 1985年10月14日
本郷の豆腐屋さん。「ターできたてやが、おから持って行かんか。具を入れるとうまいど」。 1985年10月14日

坂本信綱さんの竹負い。八十歳余りでも畑で使っていた垣も薪物にするといって山からオンデ(背負って)帰った。「やれやれ家まで着いたぞ」。1981年
坂本信綱さんの竹負い。八十歳余りでも畑で使っていた垣も薪物にするといって山からオンデ(背負って)帰った。「やれやれ家まで着いたぞ」。1981年

遠足。子供たちはいつ見ても明るくてうれしいなー。町に出てもしっかり頑張れよ。夢と希望を失わんようになー。みほちゃん、あゆみちゃん、さとみちゃん。四年生。1983年4月26日 遠足。子供たちはいつ見ても明るくてうれしいなー。町に出てもしっかり頑張れよ。夢と希望を失わんようになー。みほちゃん、あゆみちゃん、さとみちゃん。四年生。1983年4月26日


◎トークイベント

関連イベントとして下記の日程でトークイベントを開催いたします。予約受付を開始いたしましたので、ぜひご参加ください。

[参加費各回1000円/要予約]

◎9月22日(火祝)14:00〜15:30
赤坂憲雄(民俗学者、福島県立博物館館長)
野部博子(増山たづ子の遺志を継ぐ館)
司会: 小原真史(本展ゲストキュレーター、IZU PHOTO MUSEUM研究員)
★終了しました★
masuyama_talk_0922
◎9月27日(日)14:00〜15:30
大牧冨士夫(徳山村の歴史を語る会)
篠田通弘(徳山村の歴史を語る会)
司会: 小原真史
★終了しました★
masuyama27


関連書籍のご案内

masuyama tazuo
『増山たづ子 すべて写真になる日まで』
編者:小原真史、野部博子

サイズ:B5判変型、165×197mm
ページ:400P 、ソフトカバー
ブックデザイン:林琢真(Hayashi Takuma Design Office)
言語:日本語
発行:IZU PHOTO MUSEUM
発売:NOHARA
刊行日:2014年5月9日
ISBN:978-4-904257-21-0
価格:本体3,300円+税

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