Keiko Sasaoka/笹岡 啓子
“Difference 3.11” 2012/07/03 - 2012/07/15 12:00 - 20:00 月曜休 / MON CLOSED
笹岡啓子は昨年4月から東日本大震災の被害に見舞われた三陸沿岸地域と阿武隈山地の村々を撮影しています。今年3月に開催されたニコンサロンによる連続企画展「Remembrance 3.11」の一環として、同タイトルの作品が発表されました。二つに区切られた会場に、津波の痕が生々しい三陸沿岸地域と、目に見えない原発の災禍に見舞われた阿武隈地域の風景が、それぞれ断続的な時間の経過とともに展示されました。「Difference」 (=差異) というタイトルは、写真に見られる被害のあり方の違いや、各地域の地勢や環境の違いと同時に、差異を見続けることが忘却や無関心に対する抵抗になるという作者の意思を示しています。
本展ではその続編として、今年4月以降に撮影された写真が展示されます。原発事故による避難区域の見直しにともない、震災から一年を経て立入制限が解除された福島県南相馬市の小高地区など、本シリーズにあらたな撮影地が加わることは、いまだ災後にはなく、進行形の事態としてあることを端的に伝えています。またニコンサロンによる「想い出すことが現在をつくる」という企画主旨への共感と応答として、笹岡は小冊子『Remembrance』 (KULA刊) の発行を始めています。この小冊子は東日本大震災の被災地に限らず、作者の「Remembrance」のための作業として、日本国内のさまざまな地域を対象として制作されるものです。本展にあわせて7〜10号を同時刊行致します。展覧会とあわせてぜひご覧ください。
展示内容/Cプリント、550 x 422.5mm、15点、Cプリント、780 x 600mm、12点
▼展覧会にあわせ、笹岡啓子による小冊子『Remembrance』 7〜10号を同時発売致します。
『Remembrance 7 — 小高』
『Remembrance 8 — 霊山 飯舘 小高 船引 川内』
『Remembrance 9 — 下閉伊』
『Remembrance 10 — 小本 田老 重茂 山田 大槌 南三陸』
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