Keiko Sasaoka/笹岡 啓子
“SHORELINE” 2023/04/01 - 2023/04/20 12:00 - 20:00 会期中無休 / DAILY OPEN
本展は、八重山諸島や奄美群島、礼文島などおもに日本の島嶼部で撮影された海岸線や山々、マングローブ林の作品で構成されます。 いずれもその地理的条件のもとで、長い年月を重ね変化を続けている場所です。
2011年の東日本大震災以降、笹岡啓子は大きな災害から個々の復興へと向かう現在進行形の場所に、撮ることで向き合ってきました。一方で、活動の最初期からのテーマである海岸線や火山など、地勢や地表が刻むその土地の過去や経過にも関心を寄せてきました。「SHORELINE」は、時制を超えた「地続きの海」を現在の地形から辿り、連ねていく試みでもあるのです。
“山の高さや傾斜は、そのまま麓の海の深さを示すという。だから海を眺めることはその背後の山を仰ぐことに近しく、山を歩くことはその川が注ぐ海を知ることに連なっていく。
この時代の海と陸とを撮っている。当然、それは大昔に誕生し、変動を繰り返しながら現在に至ったものだ。その海と陸、過去と未来の狭間に私たちが立っていたことを残しておきたい。この山の稜線はいつの日か波の打ち寄せる岸壁になっているかもしれない。この磯はやがて陸地になり、未来の人々が暮らす土地になっているかもしれない。その時、彼らにとってこれらの写真が、化石や地層のような発見であったとしたら嬉しいと思う。”
展示内容/インクジェットプリント 12点
撮影地/八重山諸島、奄美群島、礼文島、足摺岬、襟裳岬ほか
笹岡啓子『SHORELINE』『Park』
震災から5年目を迎えた2015年より、笹岡は小冊子シリーズ『SHORELINE』(KULA)の刊行をスタートさせています。2014年以降の三陸、福島の被災地域のほか、日本各地の海岸線や海の記憶をもつさまざまな地域を交え、現在まで40号が刊行されています。
B5判変型/8+1頁/カラー 発行:KULA 定価:300円(税込)
【4月1日発売】 『SHORELINE』 43 『Park』5, 6
詳細 pg-shop↓
https://pg-web.net/product-tag/shoreline/
2023年4月1日〜5月11日 *4/21-22は休廊
KULA PHOTO GALLERY(photographers’ gallery同フロア)