pg+IKAZUCHI+ICANOF
山本貴士・豊島重之二人展
“明かずの間・行かずの地が与えられたとせよ”
“Camera Scotomata(カメーラ・スコトマータ)II”

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[ 関連イベント報告 ]

● 2005年2月19日(土) Opening
  トーク「しりあがり寿ドローイング・ライヴ」

  18:00~18:20 宮内昌慶(ICANOF)「しりあがり寿ドローイング・ライヴ」上映
  18:20~19:00 トークゲスト:しりあがり寿 SHIRIAGARI Kotobuki(漫画家)
  19:00~21:00 オープニング・パーティ

先に八戸市立美術館で開催されたICANOF MEDIA ART SHOW「風景の頭部」展(2004年9月)で、ドローイング・ライブ「そして、ゆるゆるの頭部はOTOづれる」を行ったしりあがり寿さんをお迎えして、当時のライブをビデオで振り返りながら感想やエピソードなどを伺いました。
「オヤジがバナナですべって転ぶ」という典型的な4コママンガを、会場壁面に続く展示ケースのガラス戸にひたすら書き続ける、 というドローイングライブ。
トークの最後には、搬出時、マジックで描かれたガラス一面のオヤジをICANOFスタッフの皆さんがキュッキュッと拭き消していく光景が上映されるというシュールな映像のおまけつきで、笑いの絶えないオープニングトークとなりました。

※当日のトークの内容はICANOFにより収録される予定です。
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上左/ガラス戸にオヤジを描くしりあがり寿さん 下右/オヤジを拭き消す模様

● 2005年2月20日(日)
  トーク「ジョナサン・クレーリ-『観察者の系譜』をめぐって」
  14:00~14:40 佐藤英和 SATOH Hidekazu(東京ICANOF)DVD作品「CAN OF ICANOF」上映
  14:40~16:30 トーク「ジョナサン・クレーリ-『観察者の系譜』をめぐって」
   ゲスト:遠藤知巳 ENDOH Tomomi(日本女子大助教授/社会学・視覚文化論)
   進行:豊島重之 TOSHIMA Shigeyuki(東京ICANOFキュレータ-)

『観察者の系譜』(ジョナサン・クレーリー著)の翻訳者の遠藤知巳さんをお招きして、訳書を基点とする19世紀の視覚装置をめぐるレクチャー。カメラ・オブスキュラの発明、19世紀の視覚装置の展開から現代の視覚に至るまでの突っ込んだレクチャーとなりました。遠藤さんのお話は、明解であると同時に非常に楽しく、まさに19世紀に生きた人たちが視覚の発見に驚き熱中したように、会場のみなさんも熱心に聞き入り、現代を生きるわたしたちの視覚の起源を再考する契機となったレクチャーはあっと言う間の1時間でした。レクチャー後、訳書のあと書きで書かれている「視覚的なるものの死」という刺激的な問題提起をめぐって、豊島重之さんとの突っ込んだトークが行われました。

※当日のトークの内容はICANOFにより収録される予定です。
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レクチャー中の遠藤知巳さん
レクチャー中の遠藤知巳さん



● 2005年3月12日(土)Closing
  トーク「ドゥブル(二重)とデドゥブル(二分)」
  18:00~20:00 トーク「ドゥブル(二重)とデドゥブル(二分)」
   参考上映/ベケットTV作品「Nacht und Traume (夜と夢)」
   ゲスト:八角聡仁 YASUMI Akihito(批評家)
       土屋誠一 TSUCHIYA Seiichi(美術批評)
       石川舜 ISHIKAWA Shun(画家)
   進行:豊島重之
  20:00~21:30 クロージング・パーティ

「Nacht und Traume (夜と夢)」というベケットの非常に貴重なTV作品の上映を起点として、「ドゥブル(二重)とデドゥブル(二分)」という基礎論的な問題設定によって、やはり写真について多角的に考察がおこなわれました。

※当日のトークの内容はICANOFにより収録される予定です。
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左から豊島重之氏、土屋誠一氏、石川舜氏、八角聡仁氏
左から豊島重之氏、土屋誠一氏、石川舜氏、八角聡仁氏