大友真志はおもに自身が育った北海道北広島市周辺の風景や家族にまつわる物事を撮影している写真家です。本展では大友の父が所有する本を撮影したシリーズで構成されます。哲学書、宗教書など多くの蔵書の中から数冊を父自らに選んでもらい撮影。フランスの哲学者パスカルや、聖書学者の内村鑑三などの著作が並びます。書き込まれた赤い線や多くのメモ、活版特有の文字の質感などがクロースアップで写し撮られています。大友の姉を撮影したポートレートや北海道の風景写真とは違う、けれどどこか共通した距離感を持つ写真をご高覧下さい。