倉石 信乃
『孤島論』

倉石 信乃  『孤島論』
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倉石 信乃
『孤島論』

¥3,740

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〈Content〉

南大東島、北大東島、種差、似島、徳之島、そして長万部、夕張、対雁、望来、ワイキキ、ヒロ、カラウパパ、石巻、花巻、新宮、八戸、大槌、飯舘…。「本土」や「中央」から遠く離れた、置き去りにされた土地を経巡り、数多くの写真、歴史地誌、文学作品に触れながら、その風景に身を晒しつつ綴る、類のない思考の軌跡。島とは何か。「「島」は、都市の内なる外部(ゲットー)や、都市の周縁から遠隔の地までの何処かにあって、排除され囲い込まれてある一定の閉じた区画を指すだろう」(本文より)。所在なく孤絶してあるというその特質を問い続けて、私たちの生きる場所を振り返り、非所有の共同性に微かな希望を託すに至る、アクチュアルな批評。「残置された風景」を撮り続けて現代を代表する写真家、北島敬三、笹岡啓子、露口啓二を論じる画期的論考も収録。著者の新生面を拓く待望の批評集成。(版元webサイトより)

目次
孤島論
遠近--東北と種差
似島の位置
島の印--宮本隆司の写真と徳之島アートプロジェクト
入植と先住--長万部と掛川源一郎の写真
写真史の死角から--露口啓二『移住』
望来--大友真志《Mourai》

ダイヤモンド・ヘッドと水田
ヒロ--気だるさについて
地中という空間─カラウパパ、石巻、花巻

風景以後--北島敬三の写真
しひあかりの身体性--豊島重之の思考について
後の世界に--笹岡啓子の写真


遠い浦に--あとがきにかえて
掲載図版出典一覧
初出一覧
地名・事項名索引
文献・作品・展覧会・公演名索引
人名索引

倉石信乃『孤島論』
四六判上製/412頁
カバー写真:笹岡啓子
発行:インスクリプト
発行日:2025年4月18日
価格:3,400円+税