Keizo Kitajima/北島 敬三
“USSR 1991/A.D. 1991”写真集『USSR 1991』出版記念展 2013/04/02 - 2013/04/28 12:00 - 20:00 月曜休 / MON CLOSED

Keizo Kitajima/北島 敬三: “USSR 1991 / A.D. 1991”
Keizo Kitajima/北島 敬三: “USSR 1991 / A.D. 1991”

本展は、昨年11月に刊行された北島敬三写真集『USSR 1991』 (Little Big Man、アメリカ) の出版を記念して開催致します。
北島は1991年に『A.D. 1991』 (河出書房新社) という写真集を出版しています。しかし、その写真集に「1991年に撮られた写真」は入っていませんでした。1991年のソ連の崩壊は、北島にとってまったく予想できなかった出来事であり、大きな驚きでした。北島は当時、ソ連で写真を撮りながら、「この写真は多くの人々がソ連のことを忘れかけた頃、10年、15年のちに写真集として出版しよう」と考えていたといいます。そしてこのことが念頭にあり、80年代後半に撮った写真をまとめるにあたって、本のタイトルを『A.D. 1991』としたのです。

「後から気づいた事ですが、私が撮影してきたコザも新宿もニューヨークも西ベルリンや東欧も、東西冷戦下でそれぞれアクチュアルだった街区です。」

北島によれば、この度の『USSR 1991』の出版によって、ようやく『A.D. 1991』の欠けていた半分が埋められたことになります。
北島敬三にとって、1991年は個人的にも大きな意味のある年でした。北島はこの年、長く続けてきたストリートフォトにはっきりと終止符を打ち、翌92年から現在も進行中の「Portraits」と「Places」という二つのシリーズをスタートしました。

「反映論を展開するつもりはありませんが、1992年以降グローバリズム、ネオリベ、市場開放、ショックドクトリン (ナオミ・クライン) が無制限に展開されていったことと、やはりどこかで関連していたのだと思えてなりません。」

この展覧会では、『USSR 1991』と『A.D. 1991』の写真集から、約30点の作家自身が選んだ写真が展示されます。


Keizo Kitajima/北島 敬三 “USSR 1991 / A.D. 1991”
Keizo Kitajima/北島 敬三 “USSR 1991 / A.D. 1991”
Keizo Kitajima/北島 敬三 “USSR 1991 / A.D. 1991”


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