イベント:“PGフェスタ3☆3” ライブ&スライド

photographers’ gallery企画
PGフェスタ3☆3
2002年3月3日(日)
企画担当:本山周平
柳原陽一郎/HASIKEN/尾仲浩二/楢橋朝子/本山周平


柳原陽一郎ライブ
柳原陽一郎ライブ
柳原陽一郎プロフィール

1962年 福岡県生まれ
1990年 ”たま”(Vo & Key)として「さよなら人類/らんちう」でデビュー
1995年 初のソロアルバム「ドライヴ・スルー・アメリカ」を発表
1995年 ”たま”を脱退。以後ソロで音楽活動を開始
主なアルバム
2001年 「ウタノワ」
1998年 「長いお別れ」
1995年 「ドライヴ・スルー・アメリカ」



HASIKENライブ
HASIKENライブ
HASIKENプロフィール

1968年 埼玉県生まれ
1990年頃 ”うの花”結成
1995年 HASIKENとして「グランドライフ-7L3EPT」でデビュー
主なアルバム
2001年 「hasiken presents “WAIDO”」
2000年 「限りなくあの空に近い」
1998年 「感謝」



photographers’ galleryでは初となるライブ&スライドの企画イベントです。
二人のミュージシャンを迎えて、一日限りの夕べとなりました。
ライブイベントであるので、なかなか文面にするのも難しい所もあると思いますが、当日の様子を紹介したいと思います。

午前11時、実際にはギャラリーで初めてのリハーサルを行う。心配していた音響もなんとかOKで本番を待つことになった。HASIKENはスライドの写真を本番で見て曲を選んでいくということになった。ちらりちらりとお客さんが集まってくる。普段の顔ぶれとはやはりひと味違っていて、少し興奮してきた。

午後1時30分、第一部開演。柳原陽一郎のライブが始まる。”さよなら人類”などの代表曲から、カバー曲を中心に展開する。アンティークな電子ピアノとアコースティックギターと独特な歌声で、どこか不思議な空気にあふれていた。スライド上映ではハプニング(?)も起こりつつ、ライブは進んでいった。柳原陽一郎には事前に演奏する曲を聴いていたので、各々、その曲に合わせてスライドを作っていたのだが、そこは、ライブだけあり微妙にずれたりして、自分が思い描いていたものなど何処かに飛んでいってしまった。しかし、そんなことなどおかまいなしにフレーズと写真が組合わさっていくようだった。

インターバルの後HASIKENのライブが始まる。”WAIDO”節など奄美民謡をベースとした曲から、カバー曲まであった。三線など普段聞き慣れない楽器を使ったライブとあって、こちらも独特な雰囲気になった。初めて見る写真と曲を合わせるとあって、スライドと曲との間に微妙な空気が出来、いい緊張感が生まれた。こちら側もどうなるか分からない。どきどきしながら、ライブは進んでいった。

午後5時、第二部開演。ビールを飲む方も増えてきて、盛り上がりも最高潮に達する。不思議とゆったり時間が流れていくようなイベントとなった。

スライドショーもかなり充実した内容だった。尾仲浩二は、”背高泡立ち草”、”遠い町”などのシリーズに象徴されるモノクロームの写真から、”TOKYO CANDY BOX”、”hysteric five”などのカラーのシリーズまであり、楢橋朝子も”NU・E”のモノクロームから”カブキノクニ”、”half awake and half asleep in the water”などのカラーのシリーズまで見ることが出来た。本山周平に関しても、” PEACE ☆ AROUND “、”火の国ブルース”といった全シリーズを見せた。尾仲、楢橋の写真を一度にこれだけ見ることが出来る機会はなかなか無いことだと思う。

今回のイベントでの重要な役割の一つとして、普段このようなフォトギャラリーに足を運ばないような方々にもこういった場所があり、こういう写真があるということを知ってもらえたのではないかということです。参加して下さった方々、協力してくださった方々にも、心より感謝しております。

最後にHASIKENのホームページにこのような投稿があり、まさに、このイベントを反映したコメントだったので紹介させて頂きたいと思います。

以下、転載

ひなまつりのP☆G3、夜の部に行ってきました。会場は、いつもは写真展をしているというギャラリー。天井は、配管などがイイ感じでむき出しになっているんだけど、展示用の白い壁が共鳴板になってか、生歌が力強く聞こえるよい空間でした。プログラムでは、最初に写真のスライドショーがあって、ハシケンライブ、またスライドショーがあって、柳原さんライブってなってたのに、いきなりハシケンが部屋に入ってきて挨拶したかと思ったら、椅子に座り込んでスライドを見てる…。むむむ???

最初のスライドは、昭和の頃の懐かしい感じが残る海辺の小さな生活の写真が続いて…そこにかぶさるようにハシケンが「テーゲー」を歌い出す。あ~、なるほど。20-30枚くらいの写真が1セットになってて、その出だしの数枚を見てハシケンがイメージした曲を合わせていくというスタイル。また、1曲毎にスライドなしで、ハシケンの歌が入る。スライドショーでは、こちらも一緒になって「あっ、この写真だったら…」って受け取ったイメージをハシケンの曲から探していける過程が楽しい。少なくとも、写真展の写真をこういう風に鑑賞したことはこれまでなかったな。

最後のスライドで、最初の2、3枚見て「あっ、これは「凛」だ。」って思ってたら、ずっと三線の調子を合わせてたハシケンが突然ギターに持ちかえて、「凛」を歌い始めたのはちょっと嬉しかった。
また面白いのは、一旦歌を始めてしまうと、その後ハシケンは、背後のスライドを見ることが出来ないこと。でも、さすがだね、ハズレは無かった。特に高架下の雑然とした、さびれた歓楽街とそこで生活する少しだけはみ出した人達をモノクロで撮った一連の写真と合わせて歌われた「ソウル」では、「あぁ、全てのソウルにいつか灯が点るように」というフレーズと被写体が重なってきて、とても切なかった。(この曲が終わった後、ハシケンが慌てて「なんだか、すっかりシンミリしてしまったようですが…」って言ったけど、確かに会場全体がシンミリモードに突入してた。良すぎたんだよ、歌が。)柳原さんの演奏を含めて(すっごいひさしぶりに「さよなら人類」聴いたのに、フルコーラス一緒に歌えた。この曲も既に10年以上前の曲だ…ね。)素敵なひなまつりでした。

3/3 program

第一部
13:00 開場
13:45 柳原陽一郎ライブ
14:30 休憩
15:00 ハシケンライブ
15:45 第一部終了
第二部
16:30 開場
17:00 ハシケンライブ
17:45 休憩
18:15 柳原陽一郎ライブ
19:00 第二部終了

入場券:フリードリンク/3000円
定員:各35名


★photographers’ galleryでは、今後もライブイベントを予定しています。


member
打ち上げにて

右から
柳原陽一郎
HASIKEN
渋谷美智子(pgメンバー)
尾仲浩二
楢橋朝子
本山周平