photographers’ gallery press no.14

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¥2,750

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最新号!
2019年12月20日発売
特集:「人類館」の写真を読む
B5判/360頁
ISBN978-4-907865-31-3 C0072



〈Content〉

最新号!
特集:「人類館」の写真を読む 新発見の写真3枚をもとに

ギャラリー機関誌『photographers’ gallery press』の最新号、第14号。
2017年、「学術人類館」で撮影された写真が3枚、新たに発見されました。1903年に大阪で開催された第五回内国勧業博覧会の場外余興であったこの施設では、北海道・沖縄・台湾・インド・アフリカなどから集められた人々が展示されましたが、その内容をめぐって抗議活動が行われ、社会問題化しました。第五回勧業博は、台湾という植民地を足がかりに版図を広げていく日本を体現するような「帝国のショーケース」であり、日本における万博の起源ともいえる博覧会でした。本誌では、人類館についての論考と欧米の博覧会で盛んに行われていた〈人間の展示〉をテーマにした誌面キュレーションを収録しています。そのほかに、第二次世界大戦中のアメリカにおける日系人強制収容所を記録した宮武東洋の写真、日本統治時代の台湾が収められた『臺灣寫眞帖』から60頁を収録するなど、残された記録写真から私たちは何を読み解き、現在へと受け継ぐことができるのか、様々な分野の識者による論考とともに探ります。

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https://pg-web.net/img/2019/12/pgpress14.pdf


目次

[論考]「人類館」の写真を読む 図版80点掲載!
小原真史

[誌面キュレーション]帝国のショーケース:博覧会と〈人間の展示〉 図版112点掲載!
小原真史

[邦訳]見世物—野蛮の発明
パスカル・ブランシャール、ジル・ボエッチュ、ナネット・ヤコマイン・スヌープ|橋本一径訳

[収録]フェティシズムとアニミズムの間にある写真—石内都と写真による死者への生命付与 《日仏対訳》
橋本一径
La photographie entre le fétichisme et l’animisme :
Miyako Ishiuchi et une animation photographique des morts
Kazumichi Hashimoto
《written in French》

[収録]「何もしない男」の系譜としての写真史
—シェリー・レヴィーンを手がかりに
橋本一径、倉石信乃、北島敬三

[論考]風景以後—北島敬三の写真
倉石信乃

[論考]カオナシの街から─顔と出会うこと(2)
東琢磨

[写真]PARK CITY Ⅱ 
笹岡啓子

[収録]『臺灣寫眞帖』 60頁!

[論考]「写真100年」展再考—置き去りにされた日本統治時代の台湾写真《日中対訳》
侯鵬暉
重思「寫真100年」展―被遺忘的日本統治時代的台灣寫真
侯鵬暉
《written in Chinese》

[論考]宮武東洋の複数のポジション《日英対訳》
ダニエル・アビー|久後香純訳
Toyo Miyatake’s Positions
Daniel Abbe
《written in English》

[論考]風に吹かれる種─砂澤ビッキ考
中村絵美



photographers’ gallery press no. 14

B5判/360頁/日・仏・英・中
発行:photographers’ gallery
発行責任:北島敬三
編集責任:岸幸太
デザイン:纐纈友洋
発行日:2019年12月20日
定価:2,500円+税
ISBN978-4-907865-31-3 C0072

photographers’ gallery press no. 14
Publisher: photographers’ gallery
Book size: B5 size(W182 × H257 mm)
Number of pages: 360 pages
Date of issue: December 20, 2019
Price: 2,750 yen (tax included)

Responsible for issuing: Keizo Kitajima
Editor in chief: Kota Kishi
Design: Tomohiro Koketsu


contents

[論考]「人類館」の写真を読む
小原真史

写真の細部、余白に押された朱印、裏面に記された文字などを手掛かりに、「人類館」とそこで展示された人々の詳細に迫る。日本の近代が辿ってきた抑圧委譲の道筋を炙り出すとともに、日本と西洋、あるいは内地と外地の間に引かれた分割線をめぐって幾重にも重なるせめぎ合いが浮き彫りにされる。新たに発見された「学術人類館」の写真3枚を含む、資料図版80点を掲載。

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撮影者不詳、学術人類館(アイヌほか)、1903年、小原真史蔵

 

[誌面キュレーション]帝国のショーケース:博覧会と〈人間の展示〉 
小原真史

キュレーター・小原真史が長年にわたり蒐集した、稀少な資料図版112点による誌面キュレーション。万博とオリンピック、「文明」と「野蛮」のコントラスト、極東の帝国、動物と人間のあわいに、〈人間の展示〉におけるパフォーマーたち、異郷へ/異郷から、の6章で構成。

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「ハンブルク・シュテリンゲンのハーゲンベック動物園における皇帝」1913年、絵葉書、小原真史蔵

 

[邦訳]見世物—野蛮の発明 
パスカル・ブランシャール、ジル・ボエッチュ、ナネット・ヤコマイン・スヌープ
|橋本一径訳
ケ・ブランリ美術館の展覧会カタログ『見世物ー野蛮の発明(Exhibitions. L’invention du sauvage)』巻頭論文の全邦訳。古代から近代にわたる世界各地の見世物の歴史とその変遷を辿り、〈人間の展示〉の「遺産」継承を促す。

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『Exhibitions. L’invention du sauvage』書影

 

[収録]フェティシズムとアニミズムの間にある写真—石内都と写真による死者への生命付与
橋本一径

写真とフェティシズムの関係において、そこで人が執着する「モノ」とは、一体何なのか。石内都の写真や心霊写真における写真と被写体との結びつきから、アニミズム的イメージとしての写真の性質を掬い上げる。《日仏対訳》

 

[収録]「何もしない男」の系譜としての写真史
—シェリー・レヴィーンを手がかりに
橋本一径、倉石信乃、北島敬三

《After Walker Evans》においてレヴィーンがアプロプリーションしたのは、「何もしない」ことだったのではないか。19世紀の写真をめぐる著作権訴訟や20世紀モダニズムの言説を通じて照らし出される「何もしない男」としての写真家像。ストレート・フォトグラフィーにまつわる写真の作家性や透明性を鼎談とともに問い直す。

 

[論考]風景以後—北島敬三の写真
倉石信乃

北島敬三の初期スナップショットから現在進行形の風景表現に至るまでの道程を、昭和から平成への改元の記憶とともに回顧する批評。北島の初期作品に現れる異邦人の存在、近作におけるフェンスや小屋といった「仮設」のアレゴリーを、中上健次における「路地」を鍵として読み開く。

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西ベルリン滞在中の北島敬三のアパートにて、1984年、北島敬三撮影

 

[写真]PARK CITY Ⅱ
笹岡啓子

広島平和記念公園とその周辺を撮影した2017年以降撮影の新作・近作で構成。全24頁、フルカラーで収録。

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[論考]カオナシの街から─顔と出会うこと(2)
東琢磨

著者自身のマレーシア行の経験から逆照射される日本そして広島の現在。広島平和記念資料館の展示リニューアル、相模原津久井やまゆり園殺傷事件、宮崎駿のアニメなどを経巡りながら手繰り寄せられる「顔」あるいは「カオナシ」への問い。pg press12号(2014年)寄稿の続編。

 

[収録]『臺灣寫眞帖』(台湾総督府官房文書課発行)
1908(明治41)年、台湾縦貫鉄道全通紀念式典の記念品として刊行された、日本統治下の台湾を記録した写真帖。植民地開発にまつわる写真に加え、台湾原住民の姿などが解説文とともに収められている。建築・産業・交通といった植民地統治の成果を喧伝するのみならず、観光資源としての視線などが重層的に絡まりあうそれらの写真は、これまで「日本」写真史が見過ごしてきたものを知らせている。《計60頁収録》

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『臺灣寫眞帖』書影
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「ツオオ族、ツアリセン族」、『臺灣寫眞帖』

 

[論考]「写真100年」展再考—置き去りにされた日本統治時代の台湾写真
侯鵬暉

「写真100年」展(1968年)は、日本写真史を回顧する史上初の展覧会であった。しかしそこでは、日本がはじめて統治した植民地・台湾に関する写真は1枚も展示されなかった。「写真100年」展を再検証するとともに、ありうべき展覧会の姿を補完すべく、日本統治時代の台湾写真をつぶさに読み解く。《日中対訳》

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「アタイヤル族」、『臺灣寫眞帖』

 

[論考]宮武東洋の複数のポジション
ダニエル・アビー
|久後香純訳
第二次大戦中、自身も被収容の身にありながら日系アメリカ人強制収容所の内側を撮影した宮武東洋。残された写真を詳細に分析するなかで明らかになってゆく、収容所内における宮武のポジション(立場)と、写真家として彼がとった文字通りのポジション(立ち位置)。客観的な記録としてだけでは読み尽くせない、宮武の複数の「ポジション」とは。《日英対訳》

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Toyo Miyatake《Three Boys Behind Wire》no date
©Toyo Miyatake Studio

 

[論考]風に吹かれる種─砂澤ビッキ考
中村絵美

近年、再評価の著しいアイヌ彫刻家・砂澤ビッキ。しかし日本の戦後美術史へと回収されるさなかにおいて、砂澤の作品がもつ複層性は見失われてしまっているのではないか。没後30年展の検証を皮切りに、戦後美術史から逸脱してゆくような、素材そのもの、そして木彫の固有性に対する砂澤のまなざしの変遷を辿る。

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砂澤ビッキ《四つの風》1986年、札幌芸術の森野外美術館(2019年、中村絵美撮影)