写真集『USSR 1991』刊行記念Keizo Kitajima/北島 敬三
“OCTOBER” 2025.10.18 – 2025.11.2 12:00 - 20:00 会期中無休/DAILY OPEN

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この度、北島敬三写真集『USSR 1991』[新版]がPCTより刊行される運びとなりました。つきましては出版を記念し、写真展「OCTOBER」を開催致します。
本展では、写真集に掲載の〈USSR 1991〉の全95点に未掲載カットを組み入れたプロジェクション、そして同じく掲載の〈Eastern Europe〉57点から厳選したプリントを展示いたします。ぜひご高覧ください。

北島は、ソ連解体の前年1990年夏に週刊誌『アサヒグラフ』から依頼を受け、同年12月にソ連のモスクワを訪れます。以降、ソ連とその15の共和国を約150日間にわたり断続的に滞在しながら、取材撮影を行いました。1991年1月から12月まで全30回にわたる同誌での連載「ソ連大紀行」のなかで、それらの写真が掲載されています。
北島は当時を振り返り、その時の状況とそこからの期待、まだ見ぬ写真への責務を具体的かつ鮮明に記しています。

編集部や同行する編集者から、写真の内容や撮影方法についての指示は一切なかった。最優先すべきは、1991年のソ連の人々の姿を写し残すことだと思った。自分の写真でなければ、方法は自由になる。私は、否定していたストロボも使うことにした。カメラは東欧の撮影で使ったライカM4、レンズはズミクロン35mm、フィルムはコダクローム200、それにストロボ各種。できるだけ多くの人に撮影の依頼をし、受け入れてくれた人の名前をできる限り記録する。中央アジアや沿海地方でディアスボラとして暮らす朝鮮半島出身者に会って話を聞く。撮影とは別に、シベリア各地にある抑留日本人墓地を訪れることなども決めた。どれも漠とした案ばかりだが、ソ連という国家を写そうとしないことだけは確かだった。

(北島敬三「追想」、『USSR 1991』[新版])


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連載での誌面掲載以降、北島の意思により同作が展覧会等で発表されることはなく、じつに16年を経た2007年、ニコンサロンでの個展「USSR 1991」においてはじめて展覧されました。2021 年には、同タイトルの写真集『USSR 1991』(Little Big Man 刊)が出版され、そこでは、週刊誌での発表時に即したほぼ時系列的な編集がなされ、約120点が選ばれています。この度、新版として新たに編集された写真集『USSR 1991』の構成は、〈USSR 1991〉から始まり、ソ連に赴く以前1983年から1984年にわたる東欧諸国の旅のなかで撮影された〈Eastern Europe〉が、独立しながらも続いて収録されています。なお本展が開催される10月には、ソビエト政権の樹立につづくロシア十月革命記念日、東欧革命の先陣となったハンガリーの共和国記念日がおかれています。
▼展示内容[企画・構成│丹生有紀]
・写真集に掲載の〈USSR 1991〉全95点に未掲載カットを組み入れたプロジェクション
・同誌掲載の〈Eastern Europe〉57点から厳選したプリント


『USSR 1991』[新版]

USSR1991_double

発行日:2025年10月25日第1版第1刷
発行:PCT
仕様:257×188mm、ソフトカバー、箔押し
頁数:280ページ
掲載作品:152点(カラー95点、モノクロ57点)
価格:通常版9,900円・特装版55,000円(税込)
詳細:https://photoandculture-tokyo.com/contents.php?i=5952