掲載誌:photographers’ gallery『日本カメラ』2001年2月号

プリズム、PUT、さくら組など70年代から80年代にかけて、意欲的な写真活動をになってきた数々の自主運営ギャラリー。こうした共同運営による同人ギャラリーが多くの若い写真家や写真学生に大きな影響を与え、新鮮な人材を輩出してきたことはまだ記憶に新しい。なかでも森山大道氏ひきいる「CAMP」は東京、新宿2丁目という、当時様々な意味で先端的な場所にギャラリーを構え、まさに若い写真家たちの梁山泊と言えそうな独特の活気を漂わせた注目の的だった。

そのCAMPの同人の一人だった北島敬三氏を含む写真家と写真家を目指す若者達が、同じ新宿二丁目に新しいギャラリー「photographers’gallery」を1月21日にオープンする。このギャラリーの共同運営者は総勢16。その半数以上が20代の女性ということで、CAMP当時とは時代の違いを感じさせる。当時はメンバー8名によるオープンニング展につづきメンバーの個展が順次開催されるが、他のギャラリーや写真家との連携も視野に入れると言う。最近では珍しくなったこの種のギャラリーの誕生は、新世紀の写真表現に新たな風をを呼び込むことができるか、ちょっと目が離せない存在になりそうだ。