Masako Matsui/松井 正子
“Six days in Vladivostok -ウラジオストクの6日間-”
“Japan in my mind -記憶の日本-” 2020/11/15 - 2020/11/29 12:00 - 20:00 会期中無休 / DAILY OPEN
松井正子は、1970年代より、政治・宗教・文化の異なる国々で感じた時空を超える共通の情緒を掬い取りたいと考え、ポルトガルとそのかつての植民地をはじめ海外で撮影した写真を発表してきました。
今回の「Six days in Vladivostok -ウラジオストクの6日間-」では、2019年に訪れたウラジオストクでの6日間の写真を展示します。ウラジオストクは、19世紀末より不凍港として極東の軍事・商業上の重要な港に位置付けられ、現在もロシア海軍太平洋艦隊の基地がおかれる軍事都市です。ロシア革命前後には日本人6000人ほどが在住し日本人学校もありましたが、1958年から1991年のソ連崩壊まではごく一部を除いて外国人や市外居住者の立ち入りが禁止された閉鎖都市でした。現在はシベリア横断鉄道の始発駅として知られており、海を臨む丘陵地帯で坂が多く、極東にありながらヨーロッパを感じさせる港町です。旅の途上にある撮影者と現地の人や風景との「間合い」が、街を歩くリズムを刻むように撮影されています。
今回の「Six days in Vladivostok -ウラジオストクの6日間-」では、2019年に訪れたウラジオストクでの6日間の写真を展示します。ウラジオストクは、19世紀末より不凍港として極東の軍事・商業上の重要な港に位置付けられ、現在もロシア海軍太平洋艦隊の基地がおかれる軍事都市です。ロシア革命前後には日本人6000人ほどが在住し日本人学校もありましたが、1958年から1991年のソ連崩壊まではごく一部を除いて外国人や市外居住者の立ち入りが禁止された閉鎖都市でした。現在はシベリア横断鉄道の始発駅として知られており、海を臨む丘陵地帯で坂が多く、極東にありながらヨーロッパを感じさせる港町です。旅の途上にある撮影者と現地の人や風景との「間合い」が、街を歩くリズムを刻むように撮影されています。
「Japan in my mind -記憶の日本-」では、自身の記憶の中にしかない、かつての日本の影を求め、内にある不動の情緒の根源を現在の日本の風景に探っていくなかで撮影した写真を展示します。
「海外の写真を発表するなかで、行ったこともないがとても懐かしいという感想が多くよせられた。外国を撮っているのに、日本的情緒をその風景から切り取っているのではないかと考えるようになった。加えて、最近は日々の生活の中で何につけ強い違和感を持つことが多く、その否と感じさせる眼前のものと対極にあるであろう是とする記憶を撮影して形にしたいと思った。そのため、日本に重点をおいて写真を撮るようになった。記憶の中にしかないものの影を探していくと今は姿の見えない静逸な風景が垣間見えてきた。現在の新型コロナウイルス、気候変動、米中関係の悪化などによって激しく動きだしている世界を目の当たりにし、まだ漠然としている内なる普遍の芯を確認していくことが必要に思えた。(松井正子)」
「海外の写真を発表するなかで、行ったこともないがとても懐かしいという感想が多くよせられた。外国を撮っているのに、日本的情緒をその風景から切り取っているのではないかと考えるようになった。加えて、最近は日々の生活の中で何につけ強い違和感を持つことが多く、その否と感じさせる眼前のものと対極にあるであろう是とする記憶を撮影して形にしたいと思った。そのため、日本に重点をおいて写真を撮るようになった。記憶の中にしかないものの影を探していくと今は姿の見えない静逸な風景が垣間見えてきた。現在の新型コロナウイルス、気候変動、米中関係の悪化などによって激しく動きだしている世界を目の当たりにし、まだ漠然としている内なる普遍の芯を確認していくことが必要に思えた。(松井正子)」
是非、これらの展示をご高覧ください。
展示内容
photographers’gallery/インクジェットプリント、モノクロ、約24点
KULA PHOTO GALLERY/インクジェットプリント、モノクロ、約14点