松井正子は1970年代より、政治・宗教・文化の異なる国々で感じた共通の情緒を掬い取りたいと考え、ポルトガルとそのかつての植民地をはじめ、海外で撮影した写真を発表してきました。
今回の「聖顔 -Holy Countenance-」では、ヨーロッパの教会において祈りの対象とされているキリスト像と、教会へ至る道中で撮影した風景を展示します。
松井は初めてヨーロッパを訪れた時に立ち寄ったポルトガルの教会で、苦痛の表情を浮かべ、頭に茨の冠を載せ、手足を十字架に釘で打ち付けられたキリスト像に出会いました。幼少期から日本で目にすることの多かった、幽かに柔らかな表情を浮かべる仏像とは異質の宗教観に触れ、馴染めないものを感じながらも、どこか心惹かれる思いを抱きました。その後、数十年にわたってヨーロッパの街々を訪れるたびに、キリスト像をポートレイトのように撮ることが習慣化していきました。
昨年来の新型コロナウイルスや、頻繁に起こる地震をはじめとする自然災害への不安が、日々の生活の中で通奏低音として鳴り響いており、人の力の制御が及ばないことに遭遇する機会が増していることをだれもが肌で感じています。「祈り」という人間特有の見えないものとの対話、その対象のひとつである「聖なる顔」を、この今という時に、それを包む静謐な風景とともに、ぜひご高覧ください。
展示内容
インクジェットプリント、モノクロ、約30点
https://pg-web.net/exhibition/masako-matsui-holy-countenance/

2019年9月にphotographers’ galleryにて開催された高橋万里子写真展「スーベニア」の展覧会記録。
photographers’ galleryにて6年ぶりの個展となる本展では、新作として室内灯のみで撮影した中学・大学の同級生や元ルームメイトら主に40代女性のポートレイトと、古い和洋の土産物や飾り物などの写真とを、ユニークな絵合わせのように展示をした。
カラー写真36点収録。
高橋万里子『Souvenir/スーベニア』
A4判/中綴じ/カラー24頁/表紙箔押し
私家版
発行日:2021年5月1日
価格:1,600円+税
https://pg-web.net/shop/pg-publishing/souvenir/
釜ヶ崎、山谷、寿町を撃つ
ドヤ街と呼ばれる場所で撮影された写真は、自らが属する社会の傷としてここに差し出されている。
写真家・岸幸太による第一写真集。
岸幸太写真集『傷、見た目』
定価:10,000円+税
A4 判/布クロス装上製/232頁/モノクロ204点
高橋しげみ(キュレーター)、倉石信乃(詩人・批評家)による論考を収録
発行:写真公園林
発行日:2021年3月1日
ISBN: 978-4-908435-14-0
特集:「人類館」の写真を読む
[論考]小原真史「人類館」の写真を読む 図版80点掲載!
[誌面キュレーション]小原真史「帝国のショーケース:博覧会と〈人間の展示〉」 図版112点掲載!
B5判/360頁/日・仏・英・中
発行:photographers’ gallery
発行責任:北島敬三
編集責任:岸幸太
デザイン:纐纈友洋
発行日:2019年12月20日
定価:2,500円+税
ISBN978-4-907865-31-3 C0072
https://pg-web.net/shop/pg-press-file/photographers-gallery-press-no-14/