
この度、photographers’ galleryではThe Third Gallery Ayaプレゼンツ、三田村陽展「hiroshima element」を開催する運びとなりました。The Third Gallery Ayaは1996年、大阪でディレクターの綾智佳氏によって写真ギャラリーとしてスタートし、近年は写真以外のメディアも扱っています。photographers’ galleryでは2002年の綾智佳企画「家族、幻想-Family, Fantasy」展(https://pg-web.net/exhibition/family-fantasy/)以来の展示となります。本展の作家、三田村陽は約10年にわたり広島を撮影した写真集『hiroshima element』(ブレーンセンター)を2015年に刊行しています。
▼企画ステイトメント
広島の街が表現する多様性をどのようにファインダーに迎えいれるか、被爆地の日常へ視線を重層化させていくプロセスそのものが「hiroshima element」です。ヒロシマを写すことの不可能、その実感から出発した三田村は、自身の内面にあった重いイメージと距離を取る立ち位置を発見していきます。
「この街はひとつに結像しない。広島、ヒロシマ、ひろしま、HlROSHIMA …不意におとづれる鈍痛と街の豊かな反射に身を委ねて一回のシャッターは落ちる。」(『hiroshima element』ブレーンセンター刊・あとがきより)
なぜ広島を撮るのか?繰り返し受ける問いかけに、広島に無縁な三田村は惹かれ続ける“広島への片思い”を声にしています。ヒロシマへの感度を手放さず、なぜ?に答えきれない“わからなさ”から何が見えるのか、その揺らがない関心は“意味づけない広島”への継続的なアプローチに重なります。
写る/写らない、その隔たりに潜む広島の光をつかもうとする試みは今後30年(被爆100年忌)を見据えています。被爆地の見えない表土を意識しながら、現在の広島から写真のよろこびを表明するスナップショットをご高覧いただければ幸いです。
▼三田村陽 MITAMURA Akira 略歴
1973年 京都生まれ
1997年 大阪芸術大学写真学科卒業
2000年 コニカ「フォトプレミオ」特別賞受賞
2003年 第21回写真「ひとつぼ展」入賞
2005年 フォトドキュメンタリー「NlPPON」入選
2008~2015年 「潜景 hiroshima element」The Third Gallery Aya、大阪
2012年 「Quiet Boys/クワイエット・ボーイズ“男の子写真”は可能か」MioPhotoOsaka
2015年 「広島・長崎 被爆70周年-戦争と平和展」広島県立美術館(関連展示)、広島
2016年 「hiroshima element」gallery G、広島
https://pg-web.net/exhibition/the-third-gallery-aya-presents-hiroshima-element/

2016年7月29日(金)より開催のThe Third Gallery Aya presents 三田村陽展“hiroshima element”の関連イベントとして、三田村陽×笹岡啓子(写真家)のトークイベントを開催いたします。ぜひ、ご参加ください。
日時:7月29日(金)19:00〜
場所:photographers’ gallery
参加費:500円
定員:25名(要予約)
▼予約フォーム
https://ssl.form-mailer.jp/fms/5ccd9553450347
▼展覧会情報
https://pg-web.net/exhibition/the-third-gallery-aya-presents-hiroshima-element/
【2刷出来!!】

年1回発行の機関誌『photographers’ gallery press』第12号。広島の原爆投下当日のキノコ雲下の惨状を唯一撮影した松重美人の5枚の写真、復興初期に制作された写真集『LIVING HIROSHIMA』、吉田初三郎の原爆鳥瞰図を収めた英文グラフ誌『HIROSHIMA』。占領下での廃棄や接収あるいは決死の秘匿を経て、現在にまで残された写真資料を、わたしたちはどのように受け止めることができるのか。広島での調査取材をもとにした座談会や書き下ろし論考により、写真そのものから問い直す試みでもあります。
写真=松重美人、絵=吉田初三郎、執筆者=加治屋健司、北島敬三、権鉉基、倉石信乃、小原真史、椹木野衣、笹岡啓子、白山眞理、高雄きくえ、高橋しげみ、西本雅実、橋本一径、東琢磨、松田正隆
B5判/188頁/ISBN 978-4-907865-03-0
発行:photographers’ gallery
定価:2,500円+税
https://pg-web.net/shop/pg-press-file/photographers-gallery-press-no-12/
埋もれかけた写真資料に光をあてる意欲的な企画だ。
「朝日新聞」2014年12月23日《原爆写真の意味、問う出版 被爆当日の広島、写真5点も収録》
原爆投下から70年の節目を迎える今、繰り返し凝視すべき光景がここにある。原爆写真のみならず、写真の見方そのものを変える力をもった一冊である。(田中純)
「読売新聞」2014年12月25日《凝視すべき極限下》
何が起きたのかも分からない茫然自失の混乱のなかで、逡巡を重ねながらシャッターを押す身体の震え、その微小な身ぶりによって「失語」の状態そのものが記録されたという奇跡にあらためて驚くこと。(…)被爆の当事者による「爆心地の写真」から歴史を掘り起こそうとする本書の企図はそこにまず定位されるだろう。(八角聡仁)
「中国新聞」2015年1月4日《「言葉失う」経験を刻む》
中核は、中国新聞(本社・広島市)のカメラマンだった松重美人さんが45年8月6日当日に撮影した5枚の写真だ。写真家や研究者ら執筆者は全員が戦後生まれで、当日の惨状をとらえた記録の意味を、丹念に考察する。松重さんの後輩にあたる同紙編集委員は、フィルム類を残そうとした人の「意志」の強さを受け止める意義を強調する。
「毎日新聞」2015年1月13日夕刊《写真家機関誌特集:空白の7年間に焦点、被爆地の写真を検証》

田代一倫が福岡市美術館で開催されるグループ展“歴史する! Doing history!”に参加します。
1979年の開館以降、福岡市美術館がはじめて迎える節目のこの時期に、美術館の歴史、現在、未来について考える現代美術展。約40年の時を抱え込む建築空間、記録写真や資料、関わってきた人と今ここを行き交う人たちの声など、当館の歴史をきざみ語るモノ・者たちとともに、現在を記録記憶しながら展開していきます。
“歴史する! Doing history!”
■参加作家:飯山由貴、梅田哲也、大木裕之、酒井咲帆+ALBUS、坂崎隆一、田代一倫
■期間:2016年8月2日(火)- 8月31日(水)
■会場:福岡市美術館 (特別展示室B、市民ギャラリーほか)福岡市中央区大濠公園1-6
■開館時間 9:30~19:30(入館は19:00まで)ただし日曜・祝日を除く、月曜休館
■観覧無料
■関連プログラム有り
http://www.fukuoka-art-museum.jp