笹岡啓子は、2001年より広島平和記念公園とその周辺を撮影し、2009年に写真集『PARK CITY』(インスクリプト)を出版しました。その後も各地での写真展開催や東日本大震災による被災地域の撮影(『Remembrance』『SHORELINE』)、また『photographers’ gallery press no.12: 爆心地の写真1945-1952』での広島取材などを通じ、継続して公園都市・広島へ関心を寄せてきました。
スローシャッターやネガポジの反転像で捉えられた写真に写る人影は、現在の広島を行き交う人々としての顔貌を失い、ときに公園や街を浮遊する亡霊のように、ときに時制の交錯した人型として生々しく立ち顕れます。また近年では、軍都でもあった被爆以前の広島の写真を光の三原色のうちの一色として、現在の広島を撮影した写真に重ね合わせるというあらたな試みも展開しています。本展では、新作とともに過去作も織り交ぜて展示致します。
1945年8月6日の直接的な経験から大幅に隔てられた笹岡にとって、ヒロシマを経験するということは、過去の写らなさや見えづらさの困難に同伴してなお、幾重にも何度でも眼差すことの蓄積にほかなりません。笹岡の撮る広島は、過去に対して安易な理解や共感に陥ることなく、忘却のただなかにある個別の出来事とその複雑さをひとつひとつたぐり寄せる試みでもあります。
【展示内容/インクジェットプリント30点】


「連荘」は、街を歩き写真を撮ることでそれぞれの街の歴史を嗅ぎとろうと探求を続ける岸の新たな制作を展覧していく試みです。
第13回となる本展は、韓国の南東部にある釜山広域市内、東区や中区、影島区などで撮影された写真で構成されています。路地裏の家屋や飲食店、放置された廃棄物や街中の人影。これらの写真からは普段私たちが街の中で見過ごしてしまうような物のありようや人の姿を観念や感情の向こう側で注視する岸の一貫した姿勢が感じられます。
本展にあわせて、写真冊子『連荘』の第13号を刊行します。ぜひご高覧ください。
【展示内容/インクジェットプリント、カラー】
https://pg-web.net/exhibition/kota-kishi-renchan-13/

2025年8月9日(土)~2025年8月24日(日)
会場:長野県伊那文化会館 美術展示ホール・展示室2
開場時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)、観覧無料
休館日:8月12日(火)、8月18日(月)
トークイベント:篠田優×笠原美智子(長野県立美術館館長)
日時:8月16日(土)、14:00~15:00 場所:美術展示室内・参加費無料
詳細:https://inabun.jp/sponsor/2025/08/2025-1.php#003237
※本展は長野県ゆかりの若手作家支援を目的とする「ステップ2025」における選抜企画の一つとして開催されます。
街を歩いて写真を撮るシリーズ「連荘」の第13弾。韓国、南東部にある釜山広域市、東区や中区、影島区などで撮影された写真で構成。
岸幸太『連荘 13』
B5判変型/中綴じ/カラー32頁
限定300部
発行:KULA
発行日:2025年7月18日
価格:1,500円+税
→shopへ
【新刊】2025年7月5日発売開始!送料無料(通常250円)でお届け!(7月21日まで)
《土地から引き離された多くの人々、打ち捨てられた数々の土地を見つめてきた浜の目に、津軽半島は広大な空地になろうとしているように映ったのではないか。
「空地」を真にそう呼ぶ資格があるのは、空地以前のその場所を知る者だけだ。津軽での最初の撮影からおおよそ半世紀の間に起こった目まぐるしい時代の変化が、70年代に同地を目撃し、その姿をフィルムに収めた者として、浜にこの写真集を世に出すよう迫った。》——高橋しげみ「津軽野に見る夢」(本書所収)


浜昇『津軽野』
B5変型判/上製/モノクロ・カラー/200頁
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寄稿:高橋しげみ(青森県立美術館学芸員)
造本:須山悠里
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発行:Kula Books
定価:6,300円+税
ISBN 978-4-907865-39-9
美麻村は長野県北部長野市の西方に位置し現在は大町市に編入されている。
その美麻村の中心地から南東方向、峠を越えた山中17か所あまりに小さな集落が点在している。その一帯が高地(こうち)と呼ばれている地域である。
明治5年(1872年)美麻村高地地区には110戸の住居があり良質の麻の生産で活気のある地域であった。その後約90年間はわずかな変動はあったものの昭和35年(1960年)にはまだ79戸を保っていた。しかしながら取材当初の昭和45年(1970年)までの10年間に17戸まで激減し、約1年後最後の取材時には11戸となっていた。そしてそのまた10年後の昭和55年(1980年)には全ての住戸が離村し従来からの住民は皆無となって高地地区の集落は消滅した。
A4判変型/モノクロ44頁
発行:田一出版
発行日:2025年6月16日
価格:1,500円(税込)
2024年11月、北島敬三がかつて出版した写真集『New York』(1982年)とは様相を異にする新版写真集『NEW YORK』がPCTより刊行されました。1981年と1982年に撮影のモノクローム写真のほか、1980年代後半に撮影されたカラー写真が加えられ、ストリート・スナップ全152点が掲載されています。
そのほか、北島敬三自身による「もうひとつの『New York』」、倉石信乃による寄稿文「転形期の姿勢—北島敬三『New York』の1980年代について」を収録した、250ページの大判写真集。
通常版ソフトカバーのほか、北島敬三オリジナルプリント(A5サイズ・サイン入り)1点と、『NEW YORK』オリジナルトートバッグの付いた特装版が150部限定で発売中です。
北島敬三 写真集『NEW YORK』[新版]
写真:北島敬三
文:北島敬三、倉石信乃
翻訳:ジャン・ユンカーマン
編集:村上仁一
造本:町口 覚
印刷・製本所:株式会社 山田写真製版所
発行日:2024年11月1日 第1版第1刷
発行所:合同会社PCT
250ページ/257×188mm/モノクロ&カラー/ソフトカバー/箔押し
詳細はこちら→Photo&Culture,Tokyo
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