pg-newsletter no. 352 (March 7, 2026) See in English 日本語で見る
photographers’ gallery

pg-newsletter no. 352

ー Current Exhibition
photographers’ gallery企画

宮森敬子展
“No matter what, I am still a part of it. (それでも、私は世界の一部としてある) ”
photographers’ gallery2026/1/9 – 2026/1/18
12:00-20:00会期中無休 / DAILY OPEN

“ひとつの存在は、小さな部分であり、どこかにそっとはまる《鍵》となる。私の存在も、より大きなものの部分にすぎない。”

《TIME》Day 233 写真:中川達彦

このたびphotographers’galleryでは企画展として、ニューヨークと横浜を拠点に活動する美術家・宮森敬子による個展「No matter what, I am still a part of it. (それでも、私は世界の一部としてある)」を開催いたします。宮森は、極薄の手漉き和紙に樹木の表面を写し取る樹拓(フロッタージュ)を用いて、時間や記憶の痕跡といった目に見えない現象を静かに可視化する表現を続けてきました。日本とアメリカという二つの国に生き、両国にまたがる家族の複雑な層を抱えながらも、彼女は「生きること」と「制作すること」を切り離さず、日々の行為として制作を続けてきました。
本展では、2021年より継続している長期プロジェクト《TIME》と、新作インスタレーション《No matter what, I am still a part of it. 》を発表します。
《TIME》は、宮森が日々採取している樹拓を、小さなガラス箱に封じ続けているプロジェクトです。今回の展示では、1,000 日分の《TIME》として、1,000 個のガラス箱が積み上げられることで、時間の堆積が立体的に現れます。また、1 日目から1,000 日目までのプロジェクト全体を収めた写真も、大きな時間の景観として提示されます。

新作《No matter what, I am still a part of it. 》は、作家自身の30 日間をもとに構成されたインスタレーションです。30 枚の樹拓と、それぞれの樹拓から1箇所ずつ切り抜かれた「部分」と、さらにそこから切り抜かれた「部分の部分」とが展示空間に配置されます。来場者は空間に散りばめられた小片を探し出し、複数の層にまたがる静かな対応関係を結ぶことができます。
これら二つの作品は、「時間」と「空間」の概念を塊と散りばめによって見せていることにおいて対照的ですが、ともに断片が全体の一部である点において共通しています。そして、手のひらに乗るほどのこれら小さな断片は、どんな儚い存在も大きなものに繋がり、また影響を与える鍵となり得ることを静かに示唆しています。

▼展示内容
《TIME》和紙、木炭、半田、ガラス(1,000点・各6.5×8.5×1.2cm)
《No matter what, I am still a part of it. 》和紙、木炭、半田、ガラス
協力/Gallery Camellia

https://pg-web.net/exhibition/miyamori-keiko/


《TIME》Day 505-532

▼関連イベント:上映イベント+アフタートーク

宮森が美術協力した、移民をテーマとするドキュメンタリー映画「海でなくてどこに」(大澤未来監督/2021年、72分)の上映とアフタートーク(大澤未来×宮森敬子)を開催。

ドキュメンタリー映画「海でなくてどこに」(大澤未来監督)
日時:1月17日(土)18時〜
場所:photographers’gallery
定員:25名(要予約)
入場料:1,000円
主催:photographers’ gallery
予約:https://coubic.com/pgshop/2028615



Kota Kishi/岸 幸太
“連荘 16”
KULA PHOTO GALLERY2026/1/9 – 2026/2/8
12:00-20:00会期中無休 / DAILY OPEN

※1月19日(月)-25日(日)は休廊いたします。
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「連荘」は、街を歩き写真を撮ることでそれぞれの街の歴史を嗅ぎとろうと探求を続ける岸の新たな制作を展覧していく試みです。
第16回となる本展は、神奈川県横浜市鶴見区や東京都新宿区や台東区などで撮影された写真で構成されています。路地裏の飲み屋街や街中の人影、店舗の看板や放置された廃棄物。これらの写真からは普段私たちが街の中で見過ごしてしまうような物のありようや人の姿を観念や感情の向こう側で注視する岸の一貫した姿勢が感じられます。
ぜひご高覧ください。

【展示内容/インクジェットプリント、カラー】

https://pg-web.net/exhibition/kota-kishi-renchan-16/

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笹岡啓子写真集『Presence』

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笹岡啓子が活動初期から20年以上にわたり取り組んできた、日本各地の海岸線や稜線をたどる連作の集成。

——この時代の海と陸とを撮っている。
その海と陸、過去と未来の狭間に
私たちが立っていたことを記しておきたい。(笹岡啓子)

2025年12月発売
A4判/スイス装/232頁/カラー166点収録
テキスト:カトリーヌ・グルー、倉石信乃
デザイン:ジャック・バーンサイド、BeGOOD Studios
和文組版:成瀬慧
発行:Little Big Man Books
定価8,000円+税
ISBN:978-1-947346-13-0
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奥羽11ー北上

亀岡倫太郎『奥羽11-15』

亀岡倫太郎写真展「奥羽3」(2025年12月)にあわせて刊行された、写真集シリーズの第11弾~15弾

亀岡倫太郎『奥羽11-15』
正方形(210×210mm)/中綴じ/カラー8頁
発行者:亀岡倫太郎
発行/発売:photographers’ gallery
発行日:2025年12月
各冊 定価300円(税込)
→『奥羽11-15』shop



展覧会:北島敬三写真展「借りた場所、借りた時間」長野県立美術館

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▲長野県須坂市 2018年1月9日ⒸKEIZO KITAJIMA

長野県立美術館にて、長野県須坂市出身の写真家・北島敬三の写真展が開催されます。
キャリア初期の「東京」「沖縄」「ニューヨーク」「東欧」「ソ連」などのスナップショットから、近年の連作〈PORTRAITS〉〈UNTITLED RECORDS〉までをも網羅する展覧会としては初の試みとなります。

北島敬三写真展「借りた場所、借りた時間」
会場:長野県立美術館
開催期間:2025.11.29(土)〜2026.1.18(日)
休館日:水曜日、年末年始(2025.12.28~2026.1.3)
開館時間:9:00〜17:00
観料:一般1000円、学生および75歳以上800円、高校生以下又は18歳未満無料

https://nagano.art.museum/exhibition/keizo-kitajima-borrowed-place-borrowed-time

[同時開催]「北島敬三写真展 借りた場所、借りた時間」関連展示
・岸幸太「彼の地、飛地」
・笹岡啓子「The World After」「Park City」
・篠田優「Voice(s)」
会場:長野県立美術館1F 交流スペース・オープンギャラリー



関連イベント(参加費無料)

[トークイベント]
北島敬三×倉石信乃×高橋しげみ×松井正 2026.1.11(日)13:30〜 会場|美術館B1ホール



北島敬三「USSR 1991[新版]」【通常版】

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北島敬三は1991年、崩壊間近のソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)に渡り、15の共和国を断続的に滞在しながら、約150日間にわたって撮影を行いました。
本書には、コダクロームで撮影されたカラー作品95点を収録しています。さらに、1983年から1984年にかけて、西ベルリンを拠点に東欧諸都市を旅しながら撮影したモノクローム作品〈Eastern Europe〉より57点も同時収録しています。そのほか、北島自身による書き下ろしテキスト「追想」に加え、倉石信乃氏による寄稿文「個と差異の散らばり」を掲載。
〈USSR 1991〉は、1991年当時に雑誌『アサヒグラフ』で一部が掲載され、2012年にはアメリカの出版社LITTLE BIG MANからは同名の大判写真集として刊行されましたが、東欧を含む全体像を一望できるのは今回が初となります。本作〈USSR 1991〉にて、北島は第32回(2007年)伊奈信男賞を受賞。

北島敬三『USSR 1991』[新版]

280ページ/257×188mm/モノクロ・カラー/ソフトカバー/箔押し

文:北島敬三、倉石信乃
翻訳:ロバート・ツェツシェ
編集:村上仁一
造本:町口 覚
印刷・製本所:株式会社 山田写真製版所
発行:2025年10月25日 第1版第1刷
発行所:合同会社PCT

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Keizo Kitajima
USSR 1991[New Edition]
1st edition, 1st printing, October 25, 2025
280 pages, 257×188 mm, Softcover

Text: Keizo Kitajima, Shino Kuraishi
Translator: Robert Zetzsche
Editor: Masakazu Murakami
Book Designer: Satoshi Machiguchi
Printed in Japan by Yamada Photo Process Co.,Ltd
Published by PCT LLC.

ISBN 978-4-910646-03-9 C0072



浜昇『津軽野』

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《土地から引き離された多くの人々、打ち捨てられた数々の土地を見つめてきた浜の目に、津軽半島は広大な空地になろうとしているように映ったのではないか。
「空地」を真にそう呼ぶ資格があるのは、空地以前のその場所を知る者だけだ。津軽での最初の撮影からおおよそ半世紀の間に起こった目まぐるしい時代の変化が、70年代に同地を目撃し、その姿をフィルムに収めた者として、浜にこの写真集を世に出すよう迫った。》

——高橋しげみ「津軽野に見る夢」(本書所収)
059_三厩村_1975

121_市浦村_1977

浜昇『津軽野』

B5変型判/上製/モノクロ・カラー/200頁

寄稿:高橋しげみ(青森県立美術館学芸員)
造本:須山悠里

発行:Kula Books
定価:6,300円+税
ISBN 978-4-907865-39-9

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